木々は囁き
虫たちは歌う
一陣の風が通り抜け
体を満たす夜の香り
乱れた心を空へと誘う
浮かんでは消えるシャボン玉のような夢
掴めないと知りながら
抱くのは浅はかなことか
何かに追われているような
時の音が強さを増したような
逃れられない呪縛
ひとつ 夢が消え
あなたに触れた
淡い光は空虚を呼び
波紋を誘うは涙
あなたの笑顔は歪み
私になり得る
世界は闇に満ちていると
ずっと思っていた
そして今も――
輪廻のような不安に囚われ
再び夢が彷徨う
何を得 何を捨てるか
そっと伸ばしてた手を
月はただ見つめていた
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